骨盤とは何か
骨盤とは身体の中心を支える部分です。
骨盤は大まかに3つの骨から構成されています。
・背骨の延長にある仙骨
・仙骨の延長にある尾骨
・腸骨と恥骨と坐骨により構成された寛骨
これらによって構成されています。
骨盤は不安定
骨盤は非常に特殊な機構です。
動作停止時には不安定になり、更に身体の緊張を生みます。
想定された回転運動時には安定していて、身体は緊張をしません。
そのため、「骨盤が不安定になっています」というフレーズは矛盾を含んでいます。
目指すべきは滑らかに動けてバランスの取れる骨盤を取り戻すことにあると思います。
骨盤のゆがみの影響
骨盤の歪みは、骨盤の動きや働きに問題を起こします。
骨盤の動きや働きは、身体の動かし始めのきっかけ、2足歩行時のバランス、膀胱や子宮また直腸などの臓器を固定しています。
そのため問題を起こすと、動き始めに痛みや違和感を感じたり、足の長さに左右差を起こして片方の肩が下がるなどの全身に影響を起こします。生理不順や不妊の原因になることもあります。そして時間の経過と共に全身へ悪影響を与えることになります。
骨盤を悪くする理由
骨盤を悪くする3つの理由は以下の通りです。
①骨盤の運動不足
②外的要因
③内的要因
①骨盤の軸運動不足とは
本来、骨盤は不安定な状態にあり、重力に対して傾いてしまいます。
これは人間の身体が歩き続けるように設計されているため起こります。
例えると、骨盤を安定させるためのコマを内蔵していて、連続であるき続けていればコマは回転を続けます。
そして座ったり寝ていたりしていても慣性の力でコマは回り続けています。
しかし、連続で歩く量が少ない場合にはコマの回転は少なく骨盤を安定させる事ができません。
コマを自転車に置き換えても良いです。
良く漕いでいる自転車は慣性の力で安定して進めます。
②外的要因とは
骨盤を傾かせてしまう普段の姿勢や、衝撃により骨盤のコマを回転させられなくなる状態です。
これは悪姿勢や、インソール、すり減った靴、筋バランスの悪さ、ストレッチによる関節の損傷、転倒や事故による衝撃、粗雑な矯正になどにより起こります。
③内的要因とは
内的要因とは、骨盤の軸運動不足や外的要因以外のものです。
いくつか例を上げてみます。
・骨盤を内側から開いてしまう状態
太り過ぎ、後方荷重を正すためにお腹の中に水を溜め込む腹水腫、内臓を吊り下げる機能の低下からお腹の中身が骨盤へ覆いかぶさり骨盤を無理に開いてしまいます。
・脳からの命令頻度が減少するもの
脳神経の麻痺による命令の減少や、身体を使わなすぎて退化してしまう廃用性によるものです。
・骨や軟部組織の変化
偏った栄養により骨や筋肉の合成を邪魔されたり不足させます。
また身体はタンパク質により出来ているので温め過ぎていると変性してしまいます。
その他にも、電気療法による変異や、身体の電位を不自然にする金属や磁石による変異も挙げられます。
骨盤の状態を改善する方法
普段からの姿勢を正すことから始めましょう。
なぜなら、悪姿勢で傾いた骨盤は元に戻る力を失うからです。
その結果、立ち上がりで腰や膝が痛い等々の症状を起こします。
そこで、ソファーや椅子の背にもたれ掛かる座り方をやめてください。
そのためには、椅子へ浅く腰掛け、足・膝・股関節を90度に保ちます。股関節と肩関節そして耳を垂直に並べるように座ります。
この姿勢はインナーマッスルなどを使うため、良い姿勢で座り慣れていない方は直ぐに疲れてしまうかもしれません。
悪い姿勢に気がついたら良い姿勢に戻すように心がけてください。
少しずつ悪い習慣を良い習慣に切り替えて、やがて良い習慣の割合が多くなれば身体を悪くする原因を1つ減らせたことになります。
骨盤ストレッチ
テレビなどを見ながら単純な動作で骨盤ストレッチできる方法をお伝えします。
この方法は正しくできれば全身に効果がある方法になります。
やり方は、四つ這いになります。
足首と手首と首の3首にポイントがあります。
足首は足の指を立て体幹や頭を支えるように踏ん張ります。
手首は手の神経を傷めないように、ゆで卵を縦に1/2したものを手のひらに収めた状態で行います。
首が下がらないように頭は天井を向き続けてください。
この状態が基本姿勢になります。
準備ができたら動作を始めます。
片足で踏ん張り、もう片方の足は垂直に1cmほど持ち上げます。
持ち上げる時に、肘をしっかりと伸ばし床を押して肩甲骨を開きます。
体幹がぶれないように注意して足を持ち上げた姿勢で5秒待ちます。
5秒経過したらゆっくりと上げていた足を着地させます。
次に反対の足を同じように5秒持ち上げます。
この動作を左右10回、およそ2分行います。時間はオーバーしても大丈夫です。
注意点として
・手首が痛い人は肘をついてやるか、手の下に折りたたんだタオルを入れて対策する
・足を上げる時に背骨を捻ると身体を悪くするので、動きを骨盤で完結できるよにする
・背骨が固くて天井を向けない方はやれる範囲でやる
この骨盤ストレッチを1日3セット正しく1週間ほど続けると骨盤は改善しやすいです。
ただし、回復力より悪くする力が勝ると思うように改善できません。
そのため捻挫するような力を加えないように身体に加わる衝撃を見直す必要があります。
最後に
身体の改善に限らず専門家から直接の指導を受けることが改善の近道です。
塾に通ったりインストラクターに教えてもらうのと同様に、身体の改善は専門の方に意見を聞いてから改善するのが安全で確実な近道になるはずです。
福山市周辺の方はぜひ私に相談していただけたらと思います。